彼女志願!
首を横に振る。
好きな人にキスしたい
好きな人の体にふれたい
好きな人の気持ちよさそうな顔をもっと見たいって
そんなに不自然なことだろうか。
「したいから、したんですっ……」
わからない穂積さんじゃないはずなのに。
どうしてそんなことを聞くんだろう。
「気持ちよくなかったですか……?」
泣くのを我慢して顔をあげると、穂積さんは眼鏡を中指で押し上げ、またなんともいえない、複雑な表情をした。