彼女志願!
ズズズ、と熱いお茶を飲みながら、お父さんがうなずく。
「必要ないから」
「どうしてよ。△○建設よ? なんの問題もないでしょう」
「いや、大有りでしょ……」
そしてお母さんは、私を子供の頃と同じように、『どうしてできないのかしらねぇ』という目で見つめた。
その視線に、無意識に傷つく自分がいる。
きっとこれは、幼い頃の私だ。
私はもう大人なんだから、こんなことで傷ついたりしない。
しない、もん……。