彼女志願!

大きくため息をついて、改めてベッドに腰を下ろし、穂積さんとアキにメールを送った。


お父さんは『倒れた』んじゃなくて『転んだ』だけだったって。


こんなの、恥ずかしいし言いたくないけど、心配させちゃってるだろうし……仕方ない。



アキからは速攻返事が返ってきて。


『親孝行だと思って、ゆっくりしてきなよ。これは誤解を解くチャンスかもよ?』


だって。


両親は誤解なんかしてないよ。


最初から私のやることなすことが気に入らないだけなんだから。


それに両親が望む親孝行をしたら、私、小説家辞めないといけなくなっちゃうし……



絶対ゆっくりせずに、帰らなくっちゃ。




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