彼女志願!
「逃げ出したりしませんか?」
「しませんよ! もう、どれだけ穂積さんに恥ずかしい目に合わされたと思ってるんですか」
だから生半可な気持ちではないのだと
冗談ぽく、けれど本気で胸をはる私。
すると穂積さんはふっとその穏やかな眼差しの色を変え
私のあご先を指で持ち上げた。
「萌はまだまだ、可愛いですね」
「え?」
「以前、僕がほんとうにやりたいことリストを作ったとお話したでしょう」
そして彼の指が私の唇の上をなぞる。
「ちなみにランクはSからEまでありまして」
「はぁ……」