彼女志願!
そして穂積さんからなんの連絡もないまま、一週間が過ぎた。
そうだろうと予想はしていたけれど
やっぱり凹む。
「――萌、あんた悩み事?」
「えっ!? ないよ、別に。初稿返ってきたんだけどエピソード削ったほうがいいかなって、その、ちょっと煮詰まってるだけ……だし」
「ふぅん……そっか。あたしも、ちょっとグルグル中なんだ~」
部屋に遊びに来たアキに、昨日の夜作ったカレーを出しながら、テーブルの斜め前に座る。
「いただきまーす」
「はい、召し上がれ」
二人でカレーをむしゃむしゃしつつ、できるだけ明るい顔を作った。