彼女志願!
「いや、ないわ。22の若さで、それはないわ」
アキは軽くため息をつくと、勝手に私のPCを立ち上げて、いわゆるパーティードレスのようなものを検索し始める。
「こういうの選ばなきゃ」
「わぁ……かわいい……」
彼女が私に見せてくれたのは、ピンクやベージュといった、優しい色の、ふわふわしたドレス。
だけど地味な私に似合うとは思わない。
「わ~かわいい、じゃなくてね。あんたもこういうの着るの」
「でも……こういうのを自分で選べる自信がないし、似合わなくない?」
「出版社のパーティーってみんな結構楽しみにしてくるのよ。あんたほどじゃないけど、普段引きこもってるから、晴れの日だっておしゃれしてくるの」