彼女志願!
振り返った私。
思わず息を飲む。
私の背後に立っていたのは、どえらい金髪の……
っていうか、金髪というよりもプラチナブロンドに近い、ド金髪を後ろで無造作に一つに結んだ、男の子だった。
うわーまぶしい……
太陽の光を反射して輝く彼の頭上を目を細めて眺める。
「あの?」
「いやー俺、財布落としちゃって。金ないんだ」
「はぁ……」
「だから乗せて。あんた、神楽島に行くんだろ?」
神楽島。
それが穂積さんのご実家がある島の名前だった。
だけどどうして彼にそれがわかるの?