彼女志願!
「ここで茶飲んで、本家に戻ったら、シン兄に伝えてやるからな」
「う……うん、ありがとう!」
ニーナの言葉にうなずいて。
私も彼の背中を追いつつ、おうちの中に上がらせてもらった。
きれいに拭き清められた廊下を歩きながら、庭の向こう、すっかり落ちていく夕陽に目を細めた。
早く穂積さんに会いたいよ。
会いたい。
ぎゅって抱きしめて欲しい。
そして抱きしめたい……。
ねぇ、穂積さん。
今、どこでなにをしてるの?