彼女志願!
どうしてユズさんに遺産の三分の一が!?
っていうか穂積さんが当主の采配だかなんだかわかんないけど、もらっちゃったよおおーーーー!!!!!
どどどど、どうしよう!!!
「穂積さんっ!」
「形のあるものならまだしも、ないものはいらないと拒否できない。困ったものです」
彼はふっと息を吐いて、今にも泣きだしそうな私の頭をぽんぽん、と撫でる。
「大丈夫ですよ。ここには二度と戻るつもりはありませんから」
「え……?」
唖然とする私をよそに、御親戚の皆さんはどんどんヒートアップしていく。