彼女志願!
「ていうか、おじいさんの愛人!? そこが私的には問題なんですけどっ!!!! ユズさん、どう見てもアラサーくらいですよね?
穂積さんのおじいさんがおいくつかしらないけど、やっぱりそれなりのご年齢なわけでしょ?
それが愛人だなんて、信じられません!」
広間は相当ぎゃあぎゃあと怒号に包まれているので、私が叫んでも誰も聞いていない。
疑問を思い切り、穂積さんにぶつけた。
「別に珍しい話じゃないですよ。この島には娯楽がないので」
「どこのエロ漫画の島ですか!」
キーッとなる私を見て、穂積さんはちらりと広間を見回す。
「冗談抜きでね。ここはそういう島なんです、昔から」
「――え……」