彼女志願!

「ていうか、おじいさんの愛人!? そこが私的には問題なんですけどっ!!!! ユズさん、どう見てもアラサーくらいですよね?

穂積さんのおじいさんがおいくつかしらないけど、やっぱりそれなりのご年齢なわけでしょ?

それが愛人だなんて、信じられません!」



広間は相当ぎゃあぎゃあと怒号に包まれているので、私が叫んでも誰も聞いていない。


疑問を思い切り、穂積さんにぶつけた。



「別に珍しい話じゃないですよ。この島には娯楽がないので」

「どこのエロ漫画の島ですか!」



キーッとなる私を見て、穂積さんはちらりと広間を見回す。



「冗談抜きでね。ここはそういう島なんです、昔から」

「――え……」




< 574 / 648 >

この作品をシェア

pagetop