彼女志願!
肌の上をすべる吐息に
ウエストを撫でる指先に、体を震わせると
ピピピピピーーー♪
床に置いてある穂積さんのバッグから、仕事用の携帯が大きな音を立てて、鳴り始めた。
「ん……穂積さん、携帯……」
「あとで……」
「だ、だめですよ、もしかしたら、き、緊急なのか、も……」
火が付きかけた穂積さんの肩に手をのせて、力を込める。
「――緊急……そうですね……」
穂積さんは深くため息をついて、私から体を起こし、手を伸ばして携帯を取り、眉をひそめた。