彼女志願!
彼女志願!おまけ

TABOO




久しぶりの翡翠社の打ち合わせ室――

長テーブルの上には私が書いてきたプロットが散らばっている。



「穂積さん、どう思うかなぁ……」



壁にかかっている時計を何度か見上げながら、時間ぎりぎりまでプロットを見直していると、ドアを叩くノックの音。



「はいっ!」

「――凛先生、お待たせしました」



ストライプのスーツに眼鏡姿の穂積さんが、申し訳なさそうに打ち合わせ室の中に入ってきた。



「あ、いえ、全然待ってません!」

「いえ。一時間近くお待たせしてしまって、本当に申し訳ありませんでした」



生真面目そうに穂積さんはそう言い、また軽く頭を下げる。




「私の前の打ち合わせが長引いたんですか?」

「ええ」





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