彼女志願!
「今度のお休みっていつですか!?」
さっきまでどん底だった気分が、わけのわからないテンションになる。
だって、だって…!
一生に一度くらい、好きな人とデートしてみたいよ!!!
きゃあきゃあなりながら、パウダールームを出ていく穂積さんの背中を追いかけていた。
なのに――
「さぁ……いつでしょう」
「――!!!!!」
肩越しに振り返った穂積さんはニヤッと笑う。
「待てますか?」
待てないなら、それまでだと、眼鏡の奥の瞳が笑う。
これは大変そうだ。
そう思いつつも、私は力一杯、コクコクとうなずかずにはいられなかった。
お茶を飲むまでに四年かかったんだ。
お休みを待つなんてことない。
「待ちます、いくらでも待ちます!」