歩み続ければ
蓮side
「蓮ごめん。
 私父さんの勧めで隣町のある社長さんの
 息子さんとお見合い結婚することになったの・・・
 蓮・・・私蓮の事忘れないからね
 ありがとう・・・」
彼女の目からはなんともいいがたい雫が流れ落ちた

「おい・・・! ちょっと、待てよ
 俺ら一緒に結婚しようって誓ったじゃねぇかよっ!?
 冗談だろ?!」
しかし、彼女はうつむいたままだった・・・
「遥?」

「バイバイ・・・」
遥は走り去っていった
「は、遥っ・・・!!」
俺は必死で追いかける
しかし遥はみるみるうちに遠くへいってしまった・・・
遠くへ・・・遠くへ・・・



「はるかぁああああああああああ・・・・・!!!!!」



            
             ******
―――――ピピピピピピッ
「は・・・るか・・・・・
 あん?」
そこには無様にも鏡にうつったマヌケな俺の寝起き姿。
―-――夢・・・か
余韻に笑みがこぼれる



「蓮! 今日学校でしょ? 早く起きなさい!」
母さんの声だ
母さん怒ると怖いんだよな・・
なさけねぇ・・・
って言ってる間にも時間は刻一刻とさまっている
「いっけね」
いつもの制服に身を包んで
お気に入りの香水をつけて
「―――いってきます」





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