ガルドラ龍神伝―外伝章―
二人の声に反応して、プリム講師が現れた。


「スタンダード、フィチス、どうした?」


「相談したいことがあるのですが……」


「もしかして、旅に出たいとか?」


「どうして、それを?」


講師はふふ、と笑いながら、四人を主任講師の部屋に誘う。


部屋に入って早々、リタは講師に質問する。


それは、なぜ自分達が旅立ちの許可を取りたいとわかったのか、ということだ。


講師はいつもの穏やかな表情で、逆に彼女に質問をした。


「砂龍、あなたはグラナダが召喚した時、毒に侵されてた。


故郷のガルドラで、何かあったの?」


リタは少しの間、俯く。


そしてしばらくして、また顔を上げて、答える。


「はい。私はガルドラのフィブラス国の王女で、事件が起こる数週間前に国に戻りました。


それも束の間、この世界から来た人間の男の子に、乳母を誘拐されたのです。


それだけでなく、国民達が全員石になっていました。


それで心配になった私は、父がいる謁見の間に行き、様子を見ました。


すると、そこにも人間の男性がいたので、私は彼を止めようとしました。


が、逆に彼に捕まってしまい、毒を飲まされ、私は砂属性メダルに封印されてしまいました」


「それで、気づいたら、この世界にいた?」


リタは静かに頷いた。


次に講師は、ヨゼフに質問した。
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