ガルドラ龍神伝―外伝章―
第三話:奇怪な屋敷(その一)
石像の封印を解くために時間を費やした二人は、酷く疲れていた。
メダルからロータスが話しかける。
「グラナダもリタも、顔色が悪いよ。
少し休んだ方が良いと思うけど」
「ああ、そうするよ。ありがとう、ロータス」
(俺達が疲れてるのは、半分は君のせいだぞ!)
グラナダは本音を口に出さないようにしつつ、礼を言った。
日が暮れた時、三人は誰かの屋敷らしき家を見つけた。
「なあ、今日は日が暮れたし、あの家に泊めてもらえるよう、人間のお前から交渉してくれよ」
「えー! 俺が?」
グラナダは躊躇った。
いきなり人の家にあがるのは、失礼極まりない行為だ、と彼は考えていたからだ。
「良いけど、断られたら、今日は野宿だぞ」
リタとグラナダは、屋敷まで走って行った。
すると、妙なことにそこの鍵は、開いていた。
「何なの? この屋敷は。
これじゃ、泥棒や強盗まで歓迎してるようなもんじゃないか」
既にたくさんの冒険をこなしているリタは、周囲の雰囲気をよく把握していた。
グラナダが屋敷に足を踏み入れた時、彼女は魔力のようなオーラを感じた。
(変だな。ここは、人間界だろう?
なのに、屋敷全体から魔力を感じる。
それも、父上並みに強い。でも、まさかな)
リタは、またぼんやりとしていた。
「おーい、リタ。行くぞ」
グラナダが彼女に声をかけた時、屋敷の扉が開く。
そして出てきたのは、小柄な年寄りの男性だった。
「ようこそおいで下さいました。私はトート。
この≪ディサオンの館≫で、ご主人様の身の回りのお世話をさせて頂いております。
さあ、どうぞこちらへ」
執事らしき男性は、三人を屋敷の中に案内する。
メダルからロータスが話しかける。
「グラナダもリタも、顔色が悪いよ。
少し休んだ方が良いと思うけど」
「ああ、そうするよ。ありがとう、ロータス」
(俺達が疲れてるのは、半分は君のせいだぞ!)
グラナダは本音を口に出さないようにしつつ、礼を言った。
日が暮れた時、三人は誰かの屋敷らしき家を見つけた。
「なあ、今日は日が暮れたし、あの家に泊めてもらえるよう、人間のお前から交渉してくれよ」
「えー! 俺が?」
グラナダは躊躇った。
いきなり人の家にあがるのは、失礼極まりない行為だ、と彼は考えていたからだ。
「良いけど、断られたら、今日は野宿だぞ」
リタとグラナダは、屋敷まで走って行った。
すると、妙なことにそこの鍵は、開いていた。
「何なの? この屋敷は。
これじゃ、泥棒や強盗まで歓迎してるようなもんじゃないか」
既にたくさんの冒険をこなしているリタは、周囲の雰囲気をよく把握していた。
グラナダが屋敷に足を踏み入れた時、彼女は魔力のようなオーラを感じた。
(変だな。ここは、人間界だろう?
なのに、屋敷全体から魔力を感じる。
それも、父上並みに強い。でも、まさかな)
リタは、またぼんやりとしていた。
「おーい、リタ。行くぞ」
グラナダが彼女に声をかけた時、屋敷の扉が開く。
そして出てきたのは、小柄な年寄りの男性だった。
「ようこそおいで下さいました。私はトート。
この≪ディサオンの館≫で、ご主人様の身の回りのお世話をさせて頂いております。
さあ、どうぞこちらへ」
執事らしき男性は、三人を屋敷の中に案内する。