ガルドラ龍神伝―外伝章―
四人が話し合っていると、アカデミー内の放送室から放送がかかった。


「えー。大至急、スタンダードとフィチスは使い魔を連れて、寄宿舎の外に出て下さい」


それだけを言うと、放送は終了した。


「今のは、何の放送?」


「わからない。


リタ、とりあえず外に出てみようぜ。


何かわかるかもしれない」


「あ、うん。そうだね」


四人は、寄宿舎の外にある運動場に出る。


そこには、ガルドラでリタとランディー王を襲い、人間界にさらった青年と、人質にされた講師の姿があった。


「プリム先生!」と叫びながらグラナダとミリフは、講師の所に駆けて行く。


が、彼女は来ないで、と叫んだ。


「先生、何を言ってるんですか?」


「そうですよ。


放送を通じて、俺達に助けを求めたのは、先生でしょう?」


グラナダ達は、二人の使い魔に講師を助けるように命じた。


その命令に応じ、リタはセイント・ウェポンの爪と砂龍族の王女の証の扇を、ヨゼフはセイント・ウェポンの槍のみを構えた。


「あいつ、父上やジオに、何かしてないだろうな?」


「落ち着けよ、リタ。


そう言うのは、状況を確認してからにしようよ」


ヨゼフは、半ば生意気な態度をとりつつ、リタを宥める。
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