机の上で逢いましょう。
――…‥。

その日を境に
理科室での実験は
一切無くなった。

まるで、神様があたしに
悪戯しているみたいだ。

可愛いげの無い、
傷付けるだけの悪戯…。




「はぁ…」

そして今日も、
味気ない一日を過ごす。


あぁ。
もう卒業まで2週間しかない…。


心に開いた穴を、
あたしは埋められない。

ただ、その穴を紛らわす。


蕾が膨らんでいる桜が
別れを告げる花吹雪となるとき、
あたしは何をしているのだろう―?
< 22 / 34 >

この作品をシェア

pagetop