机の上で逢いましょう。
やがて、卒業生代表の言葉の時間になった。

体育館のステージにあがるのは、格好良いの部類に入る男の人だった。


その人は一度固い挨拶をしてから、話を始めた。

「…―俺はとても人見知りで、人付き合いが上手くありませんでした」

あぁ…。
共感できる。

「だから俺は、いつも、人とは関わらないように逃げていました」

ぽつりぽつりと話す姿が
何だか優しかった。

「誰も、俺を信じていないと、思い込んでいました」

ゆっくり、でも
しっかりと心に沁みる。


「そんなある日、俺は、理科室の机に、ある言葉を書きました」




―…え?
嘘…。

まさか…。
理科室って…。
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