君に贈る
ソファに座ると琉生は私を見つめた


「沙菜」


「ん?」


琉生は目を逸らした後言った


「今度の連休どっか行くか」


「っ」


私は驚きで言葉もでない


琉生が誘うことってなかったから


「イヤか?」


私は首を横に振った


「行く」


裕との約束は愛理に代わる予定だから問題ない


琉生はクスッと笑った


まるでホッとしたかのように


「どこに行く?」


「琉生はどこに行きたい?」


「ゆっくりできるとこがいいな」


琉生仕事忙しいもんね


疲れがとれるとこがいいよね


「温泉でも行くか」


「っ‥そ‥そだね」


同じとこじゃなかったら大丈夫だよね


「いいとこ知ってるんだ」


「どこ?」


「内緒」


「え~教えてよ」


琉生は意地悪っぽく笑った
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