君に贈る
「沙菜‥」


「私は琉生と付き合ってる、琉生が好き」


「…」


悟は目を逸らす


「琉生に怒ったって無駄よ?私が言い寄ったんだから」


「っ‥」


悟は驚いた顔で私を見た


「今の悟、大嫌い」


私は琉生の手を引いてその場を後にした


悟のせいで告白の返事もらいそこねたじゃない


「沙菜」


「ん?」


琉生は立ち止まり私を抱きしめた


「嬉しかった」


「…」


それはどういう意味?


琉生は私のこと‥


「俺も好きだ」


私は今一瞬耳がおかしくなったのかと思った


「え‥?」


琉生はそっと離れ私を見下ろす


「好きだ」


そう言ってすぐ、キスをしてくれた


私は嬉しくて泣きそうだった


好き


あなたからもらう好きは一番スキ


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