君に贈る
愛理SIDE


裕に抱かれた後、裕はさっさと荷物をまとめ帰って行った


私は一人部屋に残され、泣いた


胸が苦しかった


こんな形でしか気持ちを伝えられない自分が情けなかった


「裕っ‥」


ずっと泣いた


ただ、泣いた


もう一度やり直せたら‥


ううん、私の場合、結局同じかも


とことん泣いた後、私は悔しくなった


何で自分だけ‥


私は悟に電話した


「はい」


「悟くん」


「どうした?」


「いいこと教えてあげる」


「いいこと?」


「琉生くんと沙菜、付き合ってるのよ?」


「…は?」


「今ね、千葉の温泉に来てるの」


「…」


「ほっといていいの?」


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