君に贈る
千葉から帰って悟くんと会った


「完敗だ」


「‥そう」


「もう諦めるよ」


「‥何かイイ手がないかな」


「愛理?」


私はどうしても沙菜と琉生くんを引き離したくなった


「一度でいいから琉生くんと‥」


「愛理?」


私は止まらなくなっていた


もう自分を完全に見失った















沙菜SIDE


普通の生活に戻るとどうしてこうもダルいんだろ‥


温泉が楽しかったからやる気がでない


もっと遊んでたい


あれから琉生は一日二回は必ず連絡をくれるようになった


琉生からすればかなりの進歩だ


私は携帯をデスクに置いて仕事をする


なぜなら、待ち受けを琉生との写真にしてるから


「ねぇ沙菜」


「ん?」


愛理が携帯を覗き込みながら言った


「今度合コンしようよ」
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