君に贈る

「話がしたい‥」


「ごめん」


私は慌てて切ってしまった


「あ～何で切っちゃったんだろ!」


私は携帯を見つめた後ため息をついた


すぐにかかってくる電話


そりゃそうだよね‥ははは


「はい‥」


「沙菜、頼むから聞いて」


「…」


私は目をギュッと閉じた


「俺はお前が好きだ」


「えっ‥」


元カノのとこへ行くと思ってた私は口を開いた


「これからも沙菜と付き合いたいと思ってる」


「っ‥ホント?」


「あぁ。沙菜は、俺に子供がいること、イヤか?」


イヤと言えばイヤ


でも琉生が私のそばにいてくれるなら


「構わない」


電話の向こうで大きなため息が聞こえる


「沙菜、今から会えないか?」


「うん」


会いたい


琉生に、逢いたい


会って謝らなきゃ


悟とキスしたこと