君に贈る
「早速両家で食事をしましょう」


「…」


「店は有名な○○でいいわよね」


「…」


お母さんは手帳を開きそんなことを呟く


何か‥一気に別人なんですけど!?


「あ、そうだ。お父さんも呼んでいいでしょ?」


「え‥」


「え‥ダメ?」


「あの人といるとイライラするのよ‥」


うん、知ってる


だけど、こういうときは一緒にいてほしい


「まぁ、一人っ子だし、一回しかないわけだし‥いいわ」


「ありがとう、お母さん」


「ところで、費用は向こうが出してくれるのかしら?」


「…」












悟SIDE

沙菜の母さんとの電話を切り俺は枕を投げた


いい流れだったのに


「誰だったの?」


「沙菜の母さん」


愛理はソファに横になって雑誌を見ながら言った


「その様子じゃダメだった?」


「あぁ」
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