君に贈る
雅喜なら信用できる


沙菜とも友達だしな


俺は再び走った


沙菜が住んでたマンションに来て歩き出す


エントランスのボードの部屋番号を押す


でも出ない


もう一度押す


出ない


留守か


俺はマンションの前で待つことにした


でも11時になっても帰って来ない


出直すか‥


俺が歩きだしたとき目の前を救急車が過ぎて行った


その後をパトカーも過ぎる


事故か?


事故現場はマンションの近くで、俺はそこを通った


地面には大量の血


路肩にはバンパーが凹んだ乗用車


救急隊が女を手当てしてる


周りには野次馬が集まって


俺はチラッと女の顔を見た


「っ‥嘘だろ」


見間違いじゃねぇよな‥


あれ‥愛理ちゃん‥


救急車は愛理ちゃんを乗せ走って行った


俺は近くにいた警官に声をかける


「あの、さっきの救急車、どこの病院に?」
< 203 / 418 >

この作品をシェア

pagetop