君に贈る
愛理SIDE

目を覚ますと病院にいた


は‥生きてるんだ‥


いっそ死ねばよかったのに


コンコンとノックされ看護師が入ってきた


「点滴変えますね」


私を見た看護師は笑顔で言った


「今日、何日ですか?」


「今日は23日ですよ」


何だ一日しか経ってないんだ


「愛理ちゃんが運ばれてきたとき、イケメンの男の子がそばにいたわよ」


看護師は興味津々に話す


裕?


まさかね‥


「でも手術が終わると帰っちゃったのよ~」


残念そうに話す看護師は40代前半くらいだろうか


まだ女捨ててないんですね


「彼氏?」


「違います」


彼氏はいない


「そう」


私は話を終わらせたくて目を閉じた


そのときコンコンとノックの音がした


「出るわね」


看護師がそう言ってドアを開ける音がする


「こんにちは」


「こんにちは」


看護師はそのまま出て行ったのか声はしない


足音が私のベッドのそばで止まる


「起きてるんだろ?」


「…」


「さっき話し声聞こえた」


この声‥ラーメン男だ


面倒くさ


「誰ですか?」


私は男を見て言った
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