君に贈る
電話を切り私は考える


愛理は裕のこと本当に好きで


でも裕は‥私が好き‥


悟は私が好きで


私は琉生が好き


そうか!


だから悟に協力した


だから悟の家を出入りしてた


私はもう一度裕に電話をかけた


「沙菜?」


「裕、愛理は本当に裕が好きだったんだよ」


「…」


「でも不器用だっただけ」


「沙菜?」


「悟の家出入りしてたのは浮気でも何でもなくて、悟と相談してただけだったんだよ」


「沙菜、そんなことどうだっていい」


「えっ‥」


どうして?


「俺は間違ってた。俺は沙菜が好きなのに、俺を好きって言ってくれる愛理と付き合った」


「…」


「ごめんな‥」


「裕‥私も一緒に探すよ、今どこ?」


「今‥キキ―――――――――――」


大きなブレーキの音がして思わず携帯を耳から離す
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