君に贈る
「そう‥」


そんな気はした


沢山走ったし、いろいろあったから‥


「ねぇ琉生?」


「ん?」


琉生は私を真っ直ぐ見る


私も琉生を真っ直ぐ見た


「琉生はいなくならないで‥」


「当たり前だろ」


そう言って頭を撫でてくれた


一気に気持ちがぶり返す


「琉生っ‥私っ‥」


「俺がいる、ずっとお前のそばにいる」


そう言って抱きしめてくれた


私は琉生の背中に手をまわし琉生の服を握った


しばらく琉生の胸を借りて泣いた


琉生は私の背中をポンポンと優しく叩く


次第に落ち着いてくる


「琉生‥」


「帰ろうか」


「うん‥」


私は琉生の手をギュッと握り、離さなかった


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