君に贈る
no.7
沙菜SIDE

裕のお葬式も終わったけど


まだ涙は止まらない


「沙菜‥」


「雅喜‥」


私たちは二人で式場を後にする


「ねぇ‥裕今何してるのかな‥」


「酒飲んでんじゃね‥?」


「そうだね‥」


私たちは空を見上げた


真っ青な空


満開にはまだ届かない桜


「裕は泣いてないよ」


雅喜の言葉


私は雅喜を見て空を見た


「空が泣いてないから?」


「そ」


「だといいな‥」


裕には笑っててほしい


ずっと‥


また会ったときも、笑顔であるように


私も、笑うから


裕、見ててね‥
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