君に贈る
私は悟の前に立った


「悟」


「座って」


私は悟の隣に座った


足を伸ばし遠くを見つめた


「沙菜‥悪かった」


私は悟を見た


「‥何が?」


本当は分かってる


「俺‥」


「もう過去のことだから、気にしないで」


「‥え」


「悟も前向いてよ」


私は微笑んだ


すると悟は私を見て笑った


「ありがとな」


「ううん、全然」


二人で笑ってると懐かしい感じがする


「沙菜、結婚おめでとう」


「うん」


「琉生は幸せもんだな」


「そうだね」


「フッ。自分で言うか?」


「言う」
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