君に贈る
家の前で待ってた孝雄は私に気付くとまたついてくる


「この間の、ユウくん?」


「そう」


孝雄は家に振り返り手を合わせた


「孝雄、一人になりたいから、帰ってよ」


「無理だね」


「どうして」


「愛理ちゃんから離れられないから」


「はぁ?」


私は眉間にシワを寄せて孝雄を見た


孝雄はニッと笑った


「強力な磁石でくっついてしまって」


「はぁ‥アホらし」


私は孝雄を無視して歩き出す


もちろん孝雄は私のそばを離れない


「ウザ~‥」


「ひどっ」


「誰もが思うと思う」


「俺ってそんな邪魔?」


「今頃気付いたの?あんた何歳よ」


「俺は29だけど?」


「はぁ!?」


そんな上だったの!?


「俺若く見えた?」
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