君に贈る
余計に涙が止まらない


ごめんなさい


それだけじゃ済まされないよね‥


でも沙菜に謝りたい


私はそっと離れ孝雄を見上げた


「孝雄‥私やり直せるかな‥」


「あぁ、もちろん」


「また、沙菜と友達に戻れるかな‥?」


「きっとなれるよ」


「私にも幸せはくるかな‥?」


「幸せはみんなにくるんだよ」


「孝雄っ‥ありがとっ‥」


「俺は何もしてないよ。やり直そうと思ったのは愛理ちゃんの意志だよ」


ううん、孝雄がいてくれたからだよ


だから笑うこともできたんだから


「孝雄、私行ってくる」


「あぁ。行ってらっしゃい」


私は大きく頷いて走った


孝雄、ありがとう


ありがと孝雄


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