君に贈る
翌日もマンションの前に結衣がいた


勘弁して


「琉生おはよっ♪」


「…」


「今日引越しできるんだけど、何号室?」


「結衣、俺は一緒には住めない」


「ははっ♪今更照れちゃって~」


今更も何も、始まってもないし


朝から疲れるなぁ‥


俺は結衣を無視して駐車場へ歩く


「ちょっ琉生~」


「結衣、新しい男見つけろ」


「イヤ、私琉生と結婚するんだもん」


マジこいつバカ


「あぁ、俺は結婚する「きゃっ!琉生も想ってたんじゃ~ん!」


「…」


これ以上話すと余計にややこしくなる


俺は車に乗り結衣を残したまま走り去った


バックミラーを見ると頬を抑えて嬉しそうにする結衣の姿があった


俺は大きいため息とともに会社に向かった
< 274 / 418 >

この作品をシェア

pagetop