君に贈る
「え、お父さん男の子が欲しかったの?」


「そう。でも沙菜が生まれてからは沙菜にべったり」


「フッ」


「でも沙菜はお父さんを嫌がってたの。笑えたわ」


「ははっ」


想像できる


「お父さん凹んで寝込んだんだから」


「え‥そんなに?」


「お父さんには内緒よ」


そのときお父さんがスタッフさんと部屋に入ってきた


そして3人で写真を撮った


少し緊張が解けた気がした


「そろそろお時間です」


スタッフさんが呼びに来る


「はい」


私は立ち上がった


お父さんの腕に手を乗せて















教会の前


お父さんとドアが開くのを待つ


「お父さんドレス踏まないでね」


「あ、あぁ」


少し額に汗を浮かべるお父さん
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