君に贈る
「沙菜」


裕さんは私の横を過ぎ沙菜の部屋に向かった


私はワンテンポ遅れてついて行った


裕さんの手にはレジ袋


裕さんは熱心に沙菜の看病を始めた


そんな姿が愛おしくて‥って私どうしちゃったんだろ


私は頬を両手で押さえ、部屋を出た


落ち着け私


裕さんは沙菜の友達で


私はこの前知り合ったばっかで


でも‥ドキドキする


「愛理ちゃん」


ドキッ


不意に後ろから裕さんの声がして心臓爆発寸前


ゆっくり振り返ると裕さんが私を見てて


「は‥はい」


「着替えさしてやってくんない?」


「へ!?」


「あ‥沙菜の着替え‥」


「あっ‥あっ‥はいっ」


恥ずかしい


何考えてんの私


私は隠れるように沙菜の部屋に逃げ込んだ


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