君に贈る
俺は立ち上がりドアを開けた


「愛理ちゃん」


「結衣、います?」


「あぁ」


愛理ちゃんは結衣のそばに座った


「結衣」


「何よ!何しに来たの!?」


結衣は愛理ちゃんにもあたる


「結衣「帰ってよ!二人とも帰って!」


「私たちに当たらないでよ!」


いきなり愛理ちゃんが怒鳴りビクッとなる結衣


「人に当たったって、悔しい気持ちは消えないんだから!」


「愛理に何が「わかるわよ!私も昔沙菜のこと恨んでたから」


「え‥」


「でも恨んだって、自分が傷つくだけだった。自分が落ちてくだけだった」


「…」


「結衣にはそうなってほしくない」


愛理ちゃんは真っ直ぐ結衣を見つめた


結衣は目を逸らす


「幸せって何なんだろうな」


俺は呟いた


「結衣にとって幸せって何だ?」


「っ‥そりゃ琉生と「相手のことは考えないのか?」


「…」


「俺帰るな」


俺は立ち上がった


「あっ尚吾くん」
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