君に贈る
「どうよ」


「聞かなくてもわかるだろ」


「ははっ結構ストレスきてんな」


言わなくてもわかるだろ


俺は小さくため息をつく


結衣が会社に入ったことは悟にしか言っていない


「いっそ付き合えば?」


「お前何言って「そうすれば結衣の気が収まって会社やめるかもよ」


「そんな簡単に引くやつじゃないだろ」


「まぁな」


他人事だと思って


俺は窓の外を見た


「結衣は愛理より怖いかもな」


ボソッと真剣な顔で言う悟


「やめろよ」


「悪い悪い」


そんな気はしてんだから


TRRRRR


「悪い」


俺は電話に出る


「もしもし。はい、お世話になっております。はい。え、今からですか?…はい、わかりました、すぐ行きます」


俺は電話を切って立ち上がった


「悪い、今からクライアントと会うから」


「おぉ。また連絡しろよ」


「あぁ」


俺は前より残業が増えたのは、できの悪いアシスタントのせいだ
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