君に贈る
昨日と同じ道を通る


俺は周りを見ながら運転を続けた


俺は携帯の画面をタップして結衣に電話をする


TRRRRR TRRRRR


『おかけになった電話番号は――――』


俺はイヤホンを投げつけた


どこにいる


道はどんどん狭くなっていった


そのとき、展望台に座る女の子を見つけた


俺は路肩に車を停めた


慌てて車を降り反対車線に走った


近づくにつれ確信へと変わる


「結衣」


結衣はゆっくり振り返った


涙でぐちゃぐちゃになった結衣


結衣は立ち上がり俺に抱きついた


「琉生のバカっ」


「あぁ、悪かった」


まさか一晩中ここに?


「結衣、蓮杖路様が心配してる。帰ろう」


「イヤ」


「どうして」


「琉生、来てくれてありがと」


抱きしめる力を強くする結衣
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