君に贈る
裕SIDE


沙菜は携帯を置き、天井を見つめた



俺はゆっくりドアを閉め、キッチンに向かった


「‥お粥ってどうやって作るんだ?」


あぁ‥愛理ちゃん帰すんじゃなかった‥


俺はキッチンをぐちゃぐちゃにしながらお粥を作った


「‥はは‥まずそう」


俺は何度も作り直した


「裕‥?」


キッチンに来た沙菜


「ばっバカ!寝てろよ!」


いろんな意味で


「フッだってもう3時間経つし」


「っそんな時間経ってないだろ」


俺は焦りながら時計を見た


本当に3時間経ってるし


マジかよ


「フッこんなに食べれないし」


そう言って沙菜はスプーンで俺が作ったお粥を食べて行く


「あー!それはっ!」


失敗作だっつの!!


「うまっ」


「‥は?」


沙菜はうまそうに口に運ぶ


「お腹空いてるのよこっちは」


「‥」


あ、それでか‥
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