君に贈る
沈黙になったとき、メイドさんがコーヒーを出してくれた


「どうぞ」


「ありがとうございます」


ニコッと微笑むメイドさん


そしてすぐに退室した


「愛理ちゃん、結衣は夜遅くまで帰ってこないのよ。いつも日曜が休みだから、日曜にくるといいわ」


「・・夜、遅いんですか?」


「えぇ、4時半とかかしら。あの子頑張ってるでしょ」


嬉しそうに笑う結衣のお母さん


昨日の沙菜の言葉が頭をよぎる


“琉生いつも朝帰ってくるの、本当に残業かなぁ”


まさか・・


確か琉生くんは建築士


そして二人帰ってくるのは朝


「あの、結衣いつも一人で帰ってくるんですか?」


「いいえ、社長さんに送ってもらうようになってるの。誘拐でもされたら大変だから」


「っ・・」


ビンゴかもしれない


じゃあ、朝まで二人は何してるの


昨日の居酒屋にいたのは・・


二人なの?


「愛理ちゃん、どうかしたの?」


「あ。いえ、何でもありません」


結衣のお母さんに言えるわけない


娘が不倫してるだなんて
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