君に贈る
愛理SIDE

今日も悟の家にいた


「ねぇあれから何もしてないけど、どうすんの」


「わかってるけど何も思いつかないんだから仕方ないだろ」


「もう・・尾行のときだけだったわね、冴えてたの」


「うっせぇし」



私はクッションを抱きしめ顔を埋めた



「でも今日の沙菜顔が生きてたんだよねぇ」


「いつも生きてるだろ」


「ん、そうじゃなくて、なんていうかすっきりした感じ」


「・・それまさか・・」


「でも全然落ち込んでなかった。琉生くんのことではないと思う」


「じゃあ楽しいことでもあったんだろ」


「うん」


最近ずっと苦しんでたんだから、楽しいことがあってもおかしくないもんね



「で、どうすんの」


「っだから・・」



悟の声と被るように電話が鳴った



私の携帯だ



画面を見ると沙菜



「沙菜だ」


「出ろ」


私は画面をタップする



「もしもし」
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