君に贈る
俺は顔を上げた


そこには尚吾っていう男が立っていた


「あ・・あんた・・」


「…」


お互い見つめたまま


まるで時間が止まっているかのような


「あんた、俺の想像してた通りの男だな」


「・・は?」


「簡単に女を傷つける」


・・ん?


「あんた沙菜の居場所知ってんのか?」


「知らないよ」


フッと笑う男


まるで知ってると言ってるかのようだ


「どこにいる」


「だから知らないって」


「言えよ!!」


俺は男の胸倉をつかんだ 


「暴力で解決するのか?」


俺は振り払うように手をのけた



「あんた、本気で女を愛したことないだろ」


「はぁ?」


こいつ何言ってんだ


俺は睨みつけた


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