君に贈る
私は家を飛び出した


近くの公衆電話ボックスに入った



慌ててボタンを押す


何度も間違えて受話器を置く


「はぁ‥落ち着いて・・」


受話器を持ちお金を入れる


ボタンを確実に押していく



TRRRRRR TRRRRRR


「はい」


「琉生っ」


「・・沙菜?」


「今どこ?」


「今っ・・」


琉生は喋らなくなった


「琉生?どうしたの?琉生!?」


私は何度も呼びかけた


でも応答はない


どうして?


何かあったの?



答えてよ



「琉生?」


「沙菜」


< 416 / 418 >

この作品をシェア

pagetop