君に贈る
琉生SIDE

隣で寝てる沙菜


マジ無防備


多分コイツは今日俺を見かけたんだろう


じゃなきゃいきなり別れるなんて言うかよ


「ばぁか」


俺は寝顔に向かって言った


今日の女は俺の連れの女


連れが俺に“お前彼女いないだろ?やるよ”


ってくれた女が今日の女だ


マジいらねぇし


その連れはいつも俺に“お下がり”をくれる


正直辞めて頂きたいところだ


その連れは本当は好きな女がいる


だけど振り向いてもらえず、仕方なく他の女に手を出してる


ま、正直面倒くさい


そう思ってるとき、その連れから電話が鳴った


俺はそっとベッドから降り部屋を出た


「はい」


「お前今どこいんの」


「会社」


「はぁ。そんなんだから女が寄ってこねぇんだよ」


「もう飲んでんの」


「あぁ。今から来い」


「…」


電話を切り部屋に戻る


沙菜はぐっすりの様子


俺は沙菜の顔を見た後その場を後にした
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