君に贈る
会社に着くと愛理はすでに仕事をしていた


「愛理おはよ」


「おはよ」


愛理は真剣な顔でパソコンを見たまま言った


私は隣に座る


あ、今日は私がコーヒー淹れてあげよっかな


私はコーヒーを淹れて愛理の手元に置いた


すると愛理が私を見る


「いらなかった?」


愛理は何も言わず首を横に振った


クスッ


でも今日そんな急ぎの仕事あったかな‥?


私は自分のパソコンの電源を入れた


「沙菜‥」


か細い声で私を呼ぶ愛理


「ん?どうした?」


「…ううん、何でもない」


元気なくない?


「あ、愛理、今度の休み時間ある?」


「え‥」


「あ、無理ならいいんだけど、いつでもズラせるし」


「…」


私はパソコンを叩きながら続けた


「昨日裕に4人で遊ばないかって言われて」


「え‥?」


「愛理と私と裕と雅喜で」


「行く」
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