君に贈る
沙菜は俺の名前を何度も呼んだ


沙菜を抱いても落ち着かないのは何でだ


「ねぇ‥琉生」


「ん?」


「悟とはどういう‥」


俺はベッドから降り服を着る


「服着ろ、送るから」


俺は服を着て部屋を出た


俺は拳をつくった


アイツの名前なんか呼ぶなよ


部屋から出てきた沙菜を確認し玄関に向かう


それから沙菜のマンションにつくまで無言だった


「ありがと‥じゃ‥ね」


「沙菜‥」


「ん?」


「俺んちにはもう来るな」


「えっ‥何で」


「じゃあな」


俺は無理やり話を終わらせその場を後にした


本当は俺んちに閉じこめたい


でもそうもいかないだろう


悟に殺されるからじゃない、悟も沙菜を好きだからだ


選ぶのは沙菜だ


俺らじゃない


悟が全く知らない他人だったらよかったのにな‥
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