ふたつ星
人には誰だって1つや2つの過ちはある。
違うのは、それを認めて償い二度と繰り返さないのか、それとも認めずに繰り返すのか。
前者は許されていいはず。
それなのに私は……。
翔さんを受け入れなかったこと、それが私の過ち。
お願い……。
過ちだと認めるから、戻って来て。
その温かくて力強い腕で抱きしめて……。
「お願い、お願いだから……」
小さく呟いて涙が掌に落ちた刹那、玄関の扉が開いた。
「翔さん……?」