ふたつ星
クラスといじめのリーダー格の真莉奈の鼻にかけた甘ったるい声が教室に響く。
しきりに鏡でつけまつ毛をチェックする真莉奈。
そんな彼女を見つめて、ゆっくりと一度だけ瞬きをする。
意味がわからない。
私が調子に乗った?
いつ?どこで?
一体どういうこと?
何も言わない私に腹を立てた真莉奈は、机をガンッと蹴り飛ばす。
そして私の目の前に来ると私の髪を力いっぱい引っ張った。
「や、やめて……痛い!」
私の苦痛に歪む顔を見て、真莉奈の顔に歪んだ笑みが浮かぶ。