ふたつ星
「本当に平気なんです……」
首を横に振って大丈夫だと伝えようとするけれど……
「平気な奴はこんなに震えない」
翔さんには嘘はつけないみたい。
私の小さく震える背中をゆっくりと撫でてくれる。
本当は全然平気じゃなかった。
平気だと思い込もうとした。
だけど、出来なかった……。
気持ちを強く持とうと思っても、苦しくて、辛くて……。
「ごめん…なさい」
震える唇から小さく呟いた。
「せっかく翔さんがアドバイスしてくれたのに、私、全然ダメで……」